旅行に行くならどちらに行きたいですか?
海外、日本、有名な観光地‥
もう飽きてしまった、それとも旅行など興味がない?
そんな方にもおすすめしたい場所があります。
それは、日本の沖縄県の八重山諸島にある、珊瑚でできた周囲9kmの小さな島。
竹富島はもうずいぶん前から観光地として人気が衰えませんが、
その理由は、沖縄の原風景がそのままの形で存在しているからです。
赤い瓦の屋根にサンゴの垣根、木造造りの集落、優しいおじいとおばあ。
沖縄そのものの風景ですが、血の記憶の片隅にある
日本の田舎の原風景にもどこか重なるところがあります。
青い空と入道雲、長く続く道。幼い頃にも、確かに歩いた気がする。この道をひたすら進めば‥‥
昼下がりの海が呼んでいる
身体の奥でどこか懐かしいと感じさせられる風景なのです。
毎日が冒険だった子供の頃。
竹富島は短時間で回る観光地としてちょうど良いサイズで、
石垣島からフェリーで10分程(約6km)で到着し、自転車で2.3時間観光して
帰りのフェリーに乗って引き上げる方がほとんど。
でも、この島の夜の風景を見たくありませんか?
今回おすすめするのは、「夜の竹富島」です。
夜の竹富島ってどんな景色?
石垣島へ帰る最終便18:15分発のフェリーを見送ったら、
竹富島で夜を明かす覚悟が必要です。
とはいえ、旅館やホテルは必ず確保しておいてくださいね。
島には十数か所の民宿やホテルが存在します。
ハブが出ますし、寝袋やテントで寝ることはできません。
地図や手元と足元を照らすライト、長ズボンなど装備を慎重に整えたら、
いよいよ、トワイライトタイムの中、竹富島の夜へ出発です。
(危ないので、街灯がある道以外から絶対に外れないでください。)
住民の方の迷惑になりますので、音を立てないように。静寂を楽しみましょう。
そこに広がるのは、昔々の原風景。オレンジ色の光が溢れます。
目指すは、島の中心、「なごみの塔」です。
なごみの塔は、1953年に、西集落の住民有志によって建てられました。
竹富島で一番高い場所であり、集落の家並みを一望できる展望台の役目を果たしています。
登ってみると、風が吹き抜け、青く染まった集落全体が姿を現します。
夜のとばりが幕を下ろし‥‥
やがて、満天の星と共に、集落のシルエットが浮かび上がります。
窓の明かりが漏れていないことを不思議に感じないでしょうか?
これは、竹富島の景観を守ることを前提に1986年に制定された「竹富島憲章」の一環として、
住民が窓ガラス等を見えにくいようにすだれなどで隠しているからです。
静寂を楽しみ、夜景の美しさを心に留めたら、そっと帰りましょう。
足元をライトで照らしながら展望台を降ります。
街灯のある道を帰れば安全です。
御嶽(“うたき” 神様の聖域)もそこらじゅうに口を開けていますので、
迷い込んだら出てこれなくなるかも知れません。寄り道は禁物です。
長い長い間、ここに訪れる人を見守っているシーサーが、
あなたが来るのを心待ちにしています。
いかがでしたでしょうか。
普通の旅行に飽きてしまったら、夜の竹富島をおすすめしてみます。
日本人なら誰もがセンチメンタルになる
永遠に美しい、沖縄県は八重山諸島に浮かぶ島です。