世界経済への不安は、金の価格を押し上げます。
通貨や債権と違い、金は信用リスクがありません。産出量も限られており、その価値は世界中で認められています。

世界情勢が上向きの場合は、金の価格が下がることもありますが、産出量も限られており、価値がなくなるということはありません。
下がっても、通貨に対する不安が再燃した時にはまた買われることになります。

分散投資として、また保有資産のひとつとして考えておきたい金。
しかし一口に金投資といっても、金地金(じがね)や、金を扱った投資商品は様々で、用意する資金も、特徴も大きく異なります。いざ金投資を始める時に、慌てないためにも、金の投資商品の種類やその特徴について種類ごとにわかりやすく整理・説明をしました。

※記事中の金の価格は、すべて20177月時点、金1g4,900円のときのものです。

金の代表的な投資法は全部で6種類

大きく分けると、「金現物」「金融商品」2つに分けられます。
「金現物」は、金そのものなので、分散投資や保有資産としての意味合いが強くなります。
長期で、じっくりと持ちたい人に向いています。

「金融商品」は、金の値上がり(値下がり)を予想して、短期~長期で金を売買し、予想した方向に動いた分を利益にするというもの。
少ない資産で大きな金額の取引ができる仕組みで投資効率が非常に良くなるが、失敗した時のリスクも比例して大きくなります。
値動きを研究するのが好きで、頻繁に取引をしたい人向けです。

それでは、1つづつ箇条書きで説明します。時間のない人は、オレンジ色の見出しを読むだけでも、大体の概要がつかめます。

金現物

『金地金(きんじがね)』

特徴:
数グラムからある豊富なサイズ展開。しかし売買時にかかる手数料も大きい。長く保有したい、または金の感触を楽しみたい人向け。

いくらから買えるの:1g6,000円程度から

・販売会社により、1g10g100g300g500g1kgなどのサイズの商品がある
1gは約4,900+手数料 5gは約24,500+手数料 100gは約49万円+手数料 1kgは約490万円
20177月時点 田中金属工業参照)

2012年から、200万円を超える金地金の売買に関しては本人確認と支払調書の税務署への提出義務が発生します。

どこで買えるの:地金商、製錬会社、貴金属店、商品先物会社

・金地金ブランド例:田中貴金属工業、三菱マテリアル、日本マテリアルほか国内・海外各種

手数料は:500g未満のものは加工料として売買時に手数料(バーチャージ)がかかる事が多い。会社により価格差あり)


5g10g20g4,320
50g8,640
100g200g300g16,200
20177月時点 田中貴金属工業参照)

また、金小売価格と金買取価格には価格差(スプレッド)があることも考慮しておこう。
現在のスプレッドは8620177月時点 田中金属工業参照)
価格差は、グラム数が大きくなるほど売却時に影響する金額が大きくなる。


『金貨』

特徴:
1枚づつ買えて、保存もしやすく美しい金貨。ただし売買時には金地金以上の手数料がかかることも。

いくらから買えるの:1枚15,000円程度から

・ウィーン金貨、カンガルー金貨、メイプルリーフ金貨などの海外製の金貨は金地金と同じ価値を持ち、金投資に向いている。日本の金貨は、希少価値により価格が変わるので、骨董品的な扱いに近い。

・金貨のサイズは4種類。1オンス(31,1035g)、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス
1オンス金貨は165,011円、1/2オンス金貨は84,077円、1/4オンス金貨は76,937円、1/10オンス金貨は15,634円
20177月時点 田中貴金属工業参照)

どこで買えるの:地金商、製錬会社、貴金属店

手数料:金の価格に、鋳造コストが「プレミアム」として上乗せされる。


1オンス金貨は地金の価格から見れば、152,438円だが、実際の税込小売価格は165,011 円なのでプレミアムは約12,000円。
金貨を買い取ってもらう時も「プレミアム」を含んだ価格で売ることができるが、それでも、小売価格より安い価格での買取となるようだ。(税込買取価格150,998 円)
つまり1オンス金貨を購入後に売却した場合、合計で26,000円の手数料がかかる。
20177月時点 田中貴金属工業参照)

ちょこっとメモ
現在発行されている上記の金貨の他に、密かに注目を浴びている「アンティークコイン」への投資がある。100年以上前に発行された海外の大型金貨は、安いものでも150万円以上、数百~数千万と高額。しかし絶対数が増えない一方で、コレクターや投資家は増えるので、価値は右肩上がり。高額な金貨はそれだけ値上がり幅も大きいので投資に向いている。資金に余裕があり、骨董品や美術品が好きな人は挑戦してみる価値ありだ。

『純金積立』

特徴:
少ない資金からコツコツと。毎月一定額の金を積み立てて保管してくれるサービス

いくらから買えるの:月々1口1,000円~3,000円から

どこで買えるの:地金商、製錬会社、証券会社、銀行

手数料:購入手数料、保管料、年会費(保管料や年会費は無い会社も)


1,0002,000 5.0%
3,0009,000 3.5%
10,00029,000円 2.5%
以下金額が上がるごとに手数料率は下がる
20177月時点 net純金積立(田中金属工業)購入月額と手数料率)

金融商品

『金ETF

特徴:
金価格に連動。金
ETF(上場投資信託)は、株と同じ感覚で売買できる。1口数千円からで売買しやすい

いくらから買えるの:14,000円程度から

どこで買えるの:証券会社
銘柄:SPDR(スパイダー)(1326)、金の果実(1540

手数料:保有時に0.4%ほど「信託報酬」がかかる

・金現物に交換する場合(「金の果実」のみ可能)、「転換手数料」がかかる
・金融商品なので、売って利益が出たときは、株式や投資信託と同じように、20.315%の税金がかかる

その他:信用取引の口座を開設すれば、レバレッジ(少ない資金で大きな金額の取引ができる)を効かせた取引や、ショート(売り)ポジションも可能


『金先物』

特徴:
東京商品取引所(
TOCOM)の金先物取引。ゴールドスポット100なら取引期限がないので、FXCFD感覚で取引ができる。40倍程度のレバレッジ効果で、投資効率は最も高い!

取引単位:金先物標準は1kg。金先物ミニ、ゴールドスポット100100g

いくらから買えるの:金先物標準1枚の証拠金は72,000円。ミニ銘柄1枚の証拠金は7,200(20177月時点 楽天証券)

どこで買えるの:商品先物会社

手数料:金先物標準は1枚あたり往復700円、金先物ミニ、ゴールドスポット100などミニ銘柄は往復180円(20177月時点 楽天証券)

・金融商品なので、売って利益が出たときは、株式や投資信託と同じように、20.315%の税金がかかる


『CFD』

特徴:最も小単位での取引が可能。FX感覚のCFDは、20倍程度のレバレッジ効果で効率の良い取引が可能

取引単位:1トロイオンス=31.1035g

いくらから買えるの:1枚の証拠金は約7,000円程度20177月時点 クリック証券)

どこで買えるの:証券会社

手数料:スプレッド(売値と買値の差額)が手数料となる
(例 20177月時点 クリック証券の1トロイオンスに対するスプレッドは約33円 100gに換算すると106円)

・金融商品なので、売って利益が出たときは、株式や投資信託と同じように、20.315%の税金がかかる

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